フィールド日記

八甲田山へ登る
2002年10月19日

トップページに掲載した文です。



八甲田山、毛無岱の湿原

朝、酸ヶ湯温泉を出る頃は
霧雨が降っておりましたが
予報で昼には晴れるとの言葉を信じて
雨具に身をかためて出発しました。

しかし、いつまでたっても天気は良くなってきません。
そのうえ酸ヶ湯あたりは紅葉真っ盛りなのに
登るにつれて終わり気味で
登山コースに選んだ地獄湯沢は
その名のとおり火山性ガスの影響で
草木がほとんどありません。

視界のない霧雨の中
重いカメラを担いで
ただただ
トレーニングのために歩き続けている気分でした。

午後山を下りはじめてから
やっと雲の下におり
目の前に毛無岱という広い草原が見えてきました。

さすがに八甲田山は広いですね。
冬のツアーの人が目印にした赤布が
はるか木の6〜7メートル上の枝についています。
非難小屋の冬季入り口も
二階にあり
はしごがかけてあります。

小説で読みましたが
とんでもなく雪の多い地帯での
むかしの日本陸軍の
雪中行軍の遭難!

今日の気温は摂氏5度
その程度でも手がかじかんでしまいましたが
当時遭難した方々のこと。
想像しただけでも
さぞつらかっただろうと合掌です。

追伸、
昨日奥入瀬のことを書きましたが
奥入瀬渓谷ではなく奥入瀬渓流でした。

今夜は八甲田山を下りてすぐの黒石市の板留温泉です。


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