フィールド日記

さてどういうことになるか・・・

2007年5月19日




目に鮮やかな柿の木の若葉
埼玉県川口市安行にて


今日、埼玉県の安行に行きました。

なぜかというと新宿御苑のホオノキに
‘ウケザキオオヤマレンゲ’と間違った札がかかっていて
昨日御苑でそれをよく見てきたので
その記憶がまだ新しいうちに
本物のウケザキオオヤマレンゲの花を
見たかったからなのです。


新宿御苑の間違った札のかかってるホオノキ(昨日の撮影)



そのホオノキの花(昨日の撮影)


昨日御苑でこの花を見ていた老夫婦は
木の根元の札を見ていました。


木につけられた種名板(昨日の撮影)



(昨日の撮影)


ボクはついおせっかいをだして
「その札は間違っていますよ
この木はホオノキだと思いますよ。」と言いましたが
老夫婦は「ホオー・・・」と怪訝そうに聞いていました。
やはり札のほうが信用できるみたいです。

ところで
この札だけではなく
最近の新宿御苑の案内のパンフレットに
この木の間違った案内と写真が載っていたのです。


パンフレットの
ウケザキオオヤマレンゲの写真と場所の案内


ネットの検索で調べてみると
新宿御苑のこのホオノキの写真が
ウケザキオオヤマレンゲとしてたくさん載っています。
大勢の人がこの札を見て載せているようです。

これはやばい
はやく訂正してもらわないと・・・と思い
昨日、公園の事務所に指摘に行って
「間違っているようですが・・・確かめてもらえませんか?」と言っても
「そんなはずはありません」と
ほとんど‘ぬかにくぎ’状態。
とりあってもらえません。

そういうわけで今日埼玉県で確認した、
ほんもののウケザキオオヤマレンゲをフィールド日記に載せて
みなさんにも 見比べてもらおうとと思ったしだいです。
ね、ぜんぜん違うでしょ。

安行の栽培家に聞いたところ
「ホオノキを台木として接木をするので
接いだウケザキオオヤマレンゲが枯れて
台木のホオノキが育つことがある」ということでした。

しかし、新宿御苑の管理記録には
その木はウケザキオオヤマレンゲと記載してあり
職員のだれも疑わず
そのままそうだと思っているとしたら・・・

理由はどうあれ
間違った知識を多くの人に植え付けちゃうことになるって
困ったものですよね。

確証がもてなければ
札をはずすだけでもいいんだけど・・・

どう判断するにせよ
御苑の方には再度調べてくれるようお願いして
その結果を教えてくれるよう頼んだのですが
「遅くとも一ヶ月後には結果を伝える」と約束してくれました。

さてどういうことになるか・・・
後日お伝えしますね。



23:16 2007/05/19 記


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