フィールド日記

野草と出会えるとっておきの場所

2006年8月29日
茨城県 水海道市


スズメウリの花です。(上の大きいほうは雄花、下は雌花です。)
茨城県の水海道市に流れる川の河川敷にて。




先日も花の写真を撮っていて ワカバグモの仲間に捕まったアブを見つけましたが
三脚に据えたカメラで花の接写をしているとよく虫を見かけます。
そういうときはすぐに追っ払わず
しばらくファインダーで虫の様子を見ることにしています。

今日スズメウリの花のアップを撮っていたら
アリをたくさん見かけました。
特に雄花は真ん中のオシベのあたりが
ドーム状になっていて
ちょうどこのアリが入れるぐらいの穴が何ヶ所かあって
頻繁に出入りしています。

その様子がおもしろいので
シャッターを時々きりながら
しばらくアリたちの様子を見ていました。


ドームを出入りするアリたち。


きっとこのアリたちは大昔からスズメウリと契約していて
花粉を運ぶかわりに甘い蜜をもらっているのでしょうね。

    ・ ・ ・

ところで今日行った茨城県のこの川の河川敷は
以前よく通ったところで
春にはアマナ、ノウルシ、マイヅルテンナンショウ・・・
その後もミゾコウジュ、チョウジソウ、フジバカマなどなど
今ではあまり見られない野草と出会える
とっておきの場所なのですよね。

河川敷なので大雨の時には冠水するわけで
林のふちに生えている草も
ボクの背丈ぐらいのところまで
葉に泥がついていました。


冠水して泥のついた草。


増水時には水面下で耐えるはずの沈下橋も
こわれていました。


壊れていた沈下橋。


こうした河川敷などに生える植物たちは
今ではコンクリート護岸や
河川敷がゴルフ場やグラウンドになったりすると
なくなってしまいますが
普通の河川敷でも
ここのように年に何度かの冠水がないと
ダメになってしまうくらい
微妙なものなのだと思いますね。



23:01 2006/08/29 記


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