フィールド日記
次の日の‘雨の公園のベンチで過ごす人’
トップページの文を転載しました
2003年11月30日
東京都 渋谷区
たわわに実をつけるイイギリの大木
この冬の鳥たちの大切な食料となります
明治神宮にて
昨日のトップページに載せた
‘雨の公園のベンチで過ごす人’は
昨夜、一晩中降り続いていた雨の中
どう過ごしていたのかちょっと気になり
雨があがった今朝の散歩は
代々木公園にしました。
行ってみると彼は
昨日とまったく同じところに座っています。
おどろいて彼に
「昨日からずっとここに座っていたのですか?」
聞いてみました。
彼と話したのははじめてですが
意外に若く
とても瘠せていました。
彼は僕の質問に小さな声で
「・・・・寝たのは別のところです・・・・・」
と答え
雨もやんでいるのに
僕との会話を拒否するように
再び傘をさしてしまいました。
雨があがったのに再び傘をさす人
雨の中の昨日の写真・トップページからの転載
・ ・ ・
最近、代々木公園ではホームレスのテントが
すごく増えています。
200ぐらいはあると思います。
代々木公園のテント村
以前ここは植物の多い林床でした
お年寄りが多いホームレスはこの冬も
電気もなく、暖房もなく、
そのうえ
雨が降れば寝具も濡れるだろうなかで
過ごしているわけです。
日本国の財政危機が叫ばれていますが
まず福祉の切捨てのような
弱いところにしわ寄せが来ているような気がします。
文明国として
こうした状況のままで良いわけがないですよね。
ベンチに座る男性が
ある日その姿勢のまま
亡くなってしまうのではないかと
ふと考え込んでしまいました。
21:53 2003/11/30 記
----------------------------------フィールド日記の目次に戻る●
次のページ
前のページ
[植物写真家 鈴木庸夫の自然を楽しむ]のトップページへ行く
Top page (English)