フィールド日記

清水峠越え


2002年10月13日
(トップページのコメントを転載しました)


山の上はすっかり色づいています。

群馬県から新潟県へ抜ける清水峠は
トンネルのできる前は重要な街道だったようです。
山道の道しるべを見ると国道291号と書いてあります。



国道だから整備が良いかというと
ところどころ荒れ放題のところもあり
けっして良い道とはいえません。


まったく普通の山道です。

ここは清水街道と呼ばれ別名「米の道」だそうです。
明治3年(1870年)越後の米を関東へ輸送するため
清水峠の開発を計画し
明治14年から18年にかけて開通させたようです。

今日歩いて見て本格的な登山コースだと思いました。
こんな山道を自動車もない時代に
重い米をどうやって運んだのでしょうか、
山が険しくて馬車や荷車は無理だと思われるので
牛馬に背負わせるぐらいしか方法がないでしょうね。

この道は災害などによりまもなく廃道になり
明治22年になって個人経営で道路が開発され
兎平から2里の近道が明治23年に開通しました。

通行料、人は2銭、牛馬一頭3銭の有料道路で
ずいぶん賑わったそうです。
たかだか百数十年前の出来事です。



今では物流は道路も鉄道もみなトンネルを通り、
送電線だけが何本も峠を越えています。

思ったよりも道が悪く
ほとんどの行程で
折りたたみ自転車はザックにくくりつけることになり、
新潟県側の人里にたどり着いたのは
すっかり夕暮れとなってしまいました。


新潟側の清水の集落から夕暮れの峠を望む。

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