フィールド日記

ヨウシュヤマゴボウ
ヤマゴボウ科
Phytolacca americana
2002年6月9日
東京都 渋谷区
山渓ポケット図鑑「夏の花」 187頁,「秋の花」 691頁




古いビルを解体した後
一年以上さら地でイネ科などの雑草が生い茂っている空き地で
草むらから頭を伸びだすようにヨウシュヤマゴボウが茂っている。

北アメリカ原産の多年草の帰化植物で
アメリカヤマゴボウとも呼ぶ。

青空を背景に木のように育つすがたは
生命力にあふれている。

秋には赤黒いボリュームのある実をたくさんつけて
葉も鮮やかに紅葉する。
そして地上部は一年の役割を終え枯れる

有毒植物で、絞ればインクになりそうな実や大きく育つ草姿は
イタリア映画あたりで、
ぎらぎらとした太陽を背景に
ソフィア・ローレン演ずる悪女役というイメージだ。

春先に目にする若葉は食べられそうに見えるが
硝酸カリやサポニンを含んでいて
おひたしなどにして食べるたりすると
下痢、嘔吐、ジンマシンなどの中毒症状が出るそうだ。

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