フィールド日記

ムユウジュ
マメ科
Saraca asoca
2002年2月18日
東京都 小平市



東京都の薬用植物園の温室に黄色の花が咲いていた。
名札を見るとムユウジュと書いてある。
薬用植物園はその名の通り薬効のある植物を中心に栽培展示をしているのだが、
ムユウジュは仏教のインドボダイジュ、サラソウジュと並ぶ三聖木の一つで仏教の方で有名な木だ。

この三聖木は三種ともお釈迦様の生まれた暖かい地域に生える木だ。
よく本などで三種をムユウジュ、ボダイジュ、シャラノキとなっているが、
植物の和名でボダイジュ(菩提樹)はシナノキ科で、
シャラノキ別名ナツツバキはツバキ科で両方ともまったく違う植物だ。
日本のお寺では熱帯の木は育たないので、
この菩提樹とナツツバキを代わりに植えてあるお寺が多いようだ。
あくまで代わりだと思うがその名から混同、混乱がおきているようだ。

さて本物の三聖木の中では僕はインドボダイジュは以前見たことがあったが、
今日は幸運にもムユウジュの花が咲いていたのだ。
こんどはいつか、沙羅双樹をどこかで見たいものだ。

インドボダイジュ(Ficus religiosa クワ科)
サラソウジュ(沙羅双樹) 別名サラノキ(Shorea robusta フタバガキ科)

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