フィールド日記

オオバコ
オオバコ科
Plantago asiatica
2002年2月14日
東京都 渋谷区
山渓ポケット図鑑「春の花」 710頁,「夏の花」 38頁



 
まだしっかりと種をつけている。   ほぐすと種が沢山出てきた。

枯れ葉色の冬の原っぱで目線を下げてみると
ひゅんひゅんとオオバコの枯れた花穂がほうぼうから突き出ている。
手にとってルーペで見てみるとまだ帽子のようなカバーをつけていて、
それをはずすとと中に種が詰まっている。
よく草はらでも決まって人の歩く道沿いに生えている。
人間に踏まれても何ともないどころか種が靴について
運んでもらって広がっていくという話を聞いたことがある。
この穂も秋に稔ったはずだが
しかも冬の間雨の日も風の日もあって種が落ちてもいいはずだけど、
まだしっかり種を抱えていていつどうやって人間に運ばせるつもりだろう。
寒い最中には旅に出ても行った先で芽を出せないので、
春の雨を待ってそれから下に落ちて、ぬかるんだ土に混ざって、
そして靴についた泥とともに旅に出るのかもしれない。

春までもう少し様子を見てみないとはっきりしたことはいえないな。

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