フィールド日記
エリマキツチグリ
ヒメツチグリ科
Geastrum triplex
2004年10月4日
東京都 渋谷区
雨の中いっせいに開いて満開状態だった。
雨粒があたるたびに飛び出す胞子
9月30日に代々木公園で見つけたエリマキツチグリ を
ほぼ毎日観察しているのだが
翌朝の10月1日の朝
先がわれはじめていて もうすぐ開きそうなのを見つけた。
09:25 2004/10/01撮影
夕方暗くなるころ再び行ってみると
ほとんど変化が見られなかった。
17:38 2004/10/01撮影
この日は晴天で空気も乾燥していた。
その後、しばらくは変化がみられなかったのだが
一昨日、雨が降り出したら
まってましたとばかり
一斉に開き始めた。
真ん中のドームのような袋状になった部分は
ちょっとさわっただけでも胞子が飛び出す。
しかし、この茸は
虫も鳥も見向きそうもないのだが
だれかが触れなければ胞子は飛び出せないわけだ。
まってましたと言うように雨の中で開いたこの茸を
しばらく腰をかがめてみていると
雨粒があたるたびに
のろしがあがるように胞子が飛び出している。
まさに雨を待って、開いて
雨の力で胞子を飛ばしているようだ。
この茸は風媒花ならぬ
雨媒茸と言えるだろう。
代々木公園にて
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