フィールド日記
食べられるのに人気のないどんぐり
2004年10月1日
みのりの秋となり、
我が家のちかくでは
ホームレスの人たちの
貴重な現金収入源なのでしょうが
街路樹や公園樹のイチョウの実(銀杏)は
実を落とす役の人が木に登り
拾う人が下で待ちかまえていて
チームワークを組んで収穫しているのを見かけます。
夏があつかったせいか
マテバシイは大豊作のようです。
しかし、
炒ると食べられるマテバシイの実(どんぐり)は
だれも拾い手がなく
林床にびっしりと落ちたままです。
ブナ科の実は
クリをはじめ、
コナラ、シラカシ、スダジイ、ブナなどなど
小動物や虫、鳥たちの食料源となるわけですが
特に殻のかたいマテバシイの実は
虫が入っているのを見たことがありません。
先シーズンには
こうして大量に落ちた実が
どうなるのかと思って
様子を見ていましたが
冬のさなか、ほかに食べるものが見当たらなくなると
カラスたちが集まってきて食べておりました。
特においしいものではありませんが
炒ると食べられて
よく噛むとおつな味のするナッツの一種です。
まだ食べたことのない方は
お試しください。
ことしはいくらでも落ちてますよ。
21:02 2004/10/01 記
フィールド日記の目次に戻る●
次のページ
前のページ
[植物写真家 鈴木庸夫の自然を楽しむ]のトップページへ行く
Top page (English)