フィールド日記

幹に取り込まれる金網

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2003年3月11日
東京都 渋谷区


幹に取り込まれる金網

道を歩いていてふと
トウネズミモチの幹を見ると
フェンスの針金を取り込んで成長していました。

交互に編まれた針金でも
幹近くにあったほうのものは
(ピンクの矢印のあたり)
すっかり木部のなかに取り込まれており
樹皮にも跡がありません。

あと10年もしたら
完全に幹と一体になることでしょう。

トウネズミモチはモチノキ科の植物ですが
アコウなど暖かい地方のクワ科の木も
まわりの岩などを取り込んで
育っている様子を見ることがあります。

そういえば以前
戦乱で管理されていなかった
アンコールワットでの
クワ科の植物だと思いますが
遺跡に幹がからまった写真を見たことがあります。

今日紹介したこのトウネズミモチの木も
一年サイクルくらいで同じ位置から写真を撮って
観察を続けていったら
金網を取り込んでいく様子が面白いことでしょう。

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