フィールド日記

雨を耐えるホームレス

2003年3月7日
東京都 渋谷区







第二次世界大戦で日本が降伏して
敗戦後しばらく
両親が空襲などで亡くなり
浮浪児となった子供たちが
大勢いたという話を聞いたことがある。

その当時は大人たちも自分が生きるのが精一杯で
他人の子供まで気にかける余裕がなかったのかもしれない。
当時、浮浪児として生き延びてきた子供たちは
いまは70歳ぐらいだろうか。

   ・   ・   ・

ところで
雨の降り続いている今朝9時ごろ
仕事場に向かうために代々木公園を歩いていると
方々で雨のやむのを
ただじっと待っているような人々が目に付いた。
そまつなビニールシートで作ったテントの中にも人がいる。
このところ
こうして公園で過ごす人が増えてきている。

不景気とはいえ今の平和な日本で、
ずぶぬれになり雨のやむのを
だた待っているような人たがいることを
誰もが気づかないふりをしているのではないだろうか。

繁栄していると言われている日本は
何のことはない敗戦直後と同じで
やっぱり自分のことに精一杯で
他人まで気にかける余裕がないのかもしれない。

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