フィールド日記
ノリウツギ
アジサイ科(←ユキノシタ科)
Hydrangea paniculata
2003年1月2日
長野県 戸隠村
山渓ポケット図鑑「夏の花」 486頁,「秋の花」 704頁
強風にころころと転がる穂
穂 ちぎれた実
あとひと風で落ちそうな穂
2002年2月9日に菅平高原で
このノリウツギの冬枯れの実を紹介したが
そのときには枝についているものと
雪面で半分雪に埋まっているものを見た覚えがある。
そうした様子は雪の林を歩いているとよく目にするのだが、
今日はブリザードのような強風の中の森を
スキーで歩いていて面白い発見をした。
風の中、歩いているとちぎれた穂が
ころころと足元をたくさん転がっていくのだ。
まだ枝についている穂を見ても
折れていて今にもちぎれそうだ。
これはノリウツギの種を拡げる作戦に違いない。
あちこちにノリウツギの種が落ちている。
転がりながらちょっとずつ穂からはずれて
雪が溶けたあとほうぼうで発芽することだろう。
イネ科の帰化植物でも同じように穂が風で転がるのがあるし
風船のように膨らんだ袋の実が転がるのもあるが
それらは砂漠や暑い地方の植物だ。
ノリウツギは雪国に多いが
雪がたくさん積もって雪面がフラットになった今頃
茎が折れて転がるという作戦は
なかなかどうしてたいしたものだ。
(僕の推理です。)
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