フィールド日記 キエビネ
ラン科
Calanthe
2002年4月26日
長崎県 対馬
対馬の自然を研究されているK氏が子供のころ
対馬の春の山はキエビネが林の下一面に咲いて
山が黄色く見えるほどだったそうだ。
そして昔どおり咲いている場所を一箇所だけご存知で
そこを教えていただき今日行ってみた。
農家の裏山で私有地のため採られずにすんだところだそうで
手を加えていない自然のままの花園だった。
農家の奥さんに案内していただいた後
撮影に時間がかかるので一人残り
たたずんでいると大昔からここに咲き続けているキエビネたちの
幸せそうな元気そうな様子がひしひしと伝わってくる。
その奥さんに聞いたところ、
十数年ほど前にほろの付いたトラックで採集業者が
目に付くところすべてを堀り採り持ち去ったそうだ。
ふと、ここから連れ去られ
ほうぼうの町の庭で
今咲いているキエビネたちのことを思った。
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