フィールド日記

マテバシイ
ブナ科
2002年2月2日
東京都 渋谷区




このあたりでは去年の秋はマテバシイのどんぐりがたくさんなり、
木の下に足の踏み場もないほど落ちていた。
代々木公園でもイチョウ木の下ははギンナンの収穫時期、
風の吹いた翌朝ひとが競争で拾ってるけどマテバシイは拾う人を見たことがない。
炒ればそのまま食べられてけっこううまいんだけどね。
うまくしたもので冬さなか、自然界で食べ物が不足するようになると、
カラスたちがたくさん集まりせっせと食べている。
そして落ちていたどんぐりは春になる頃にはあらかた無くなっている。

この木には今の時期、この秋に実るどんぐりの子どもがついている。
マテバシイの花は六月頃に咲き、冬を越して翌年の秋、一年と数ヶ月を経て実る。
いまは成長の道半ばというところだ。

下の小さな方の写真のものは花は咲いたけど稔らない方だ。
沢山の花が咲き、みんな稔ったらすごい量のドングリができるはずだが
そんなことしたら親の木のほうの身がもたないところ
よくしたものでこんな稔らない穂が沢山あった。

●--------------------------------フィールド日記の目次に戻る●

[植物写真家 鈴木庸夫の自然を楽しむ]のトップページへ行く

Top page (English)