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【陣場街道は花盛り】








日時:05年4月17日(日)8:15〜17:15
場所:陣場街道、陣場山(855M)、北浅川
行程:高尾→陣場街道→和田峠→陣場山→和田峠→陣場街道→北浅川→中河原

 会社の同僚の一人に、高尾からの通勤者がいる。
彼は、会社まで遠く、冬は寒く暗いうちから家を出るのだと言う。
都心と気温差が3度はあるとも言う。
私は「東京の軽井沢」じゃないかと、夏は涼しくていいなぁと返すのだった。

あっという間に、都心の桜が散ってしまい、のんびりお花見していなかった。
今日は天気が良いので、自転車で近場の遠出。
京王線笹塚駅に向かう。
何時もの輪行である。
パスネットを買い、取りあえず乗り込む。
行き先を変更しても、このカードだと都合が良い。
京王線の高尾駅の改札から、JRの線路を越えてJR高尾駅の北口にも、このカードがあれば行けるのだった。
朝の8:15である。
北に向かって小さな丘を2〜3つ越えると、陣場街道に入る。
高尾と都心との気温の差なのか、この街道沿いは、こぶし・桜・椿・雪柳など一斉に花が咲いている。
桃源郷のようだ。



    
今では、珍しい「ボンネットバス」も走っている。 「夕焼け小焼けのふれあいの里」を過ぎると、傾斜が出てくる。 周りは杉林だが、今日は風がなく花粉の飛散量が少ないようだ。 息苦しくなり、マスクを外す。 ジョギングおばさんを抜く。 陣場高原下のバス停には、バスが着いたばかりか、ハイカーがいる。 止まらずに、このまま走る。 更に傾斜が急になる。 和田峠まで、3KMの看板を越える。 当然、ギャーを一番軽くしてある。 買った時は外装7段であったが、小径の前ギャーを追加し14段変速にしたのだった。 尚、前ギャーの変速方法は手動式、つまり止まって手でチエンをはめ変えるのだが。 尾根道などアップダウンの道や上り坂には、これに変えている。 車も通る峠道だが、ハイカーが多い。 2KMの看板も越える。 ジグザグに上り出す。 とうとう、自転車を降りて、押す事にした。 GWには、北アルプス穂高岳の唐沢に3人で行くと言う、ハイカーのおじさんと話しながら上る。 前に抜いたジョギングおばさんが追いつき、抜いて行った。 やっと、和田峠に着いた。 ここの駐車場は20台ほどのスペースがあり、600円だ。 ハイカーのおじさんは、生藤山方面に向かうので、挨拶して分かれた。 ここから、14KGの自転車を担いで、陣場山の山頂を目指す。 背中のザックには、宴会用のつまみ等が入っている。 いきなり急な山道となり、角材の階段が続く。 担いだり、押したりして山頂に着いた。 11:00頃だ。 300人くらいハイカーがいる。 例の「陣場のトメさん」のいる茶屋に直ぐに行く。 早速、大瓶のビールを注文すると、大根の漬物が出た。 春霞で、うっすら富士山が見える、展望台の角のテーブルに陣取る。 大汗かいたので、ビールが旨い。 85歳になる、トメさんの旦那もいた。 さすがに、旦那は仕事しないで、客と話し込んでいる。 息子夫婦や2人の孫達も働いている。 女の子は、トメさんの手伝いをして、 男の子は、キャタピラー運搬機で水や燃料を峠から 裏道で運んでいる。


下山路は、これで決まりだ。 藤野側は、棒3本。 友人にケータイする。 2本目のビールを頼んで、次のつまみを期待したが、畑で大根しか取れないとかで、またも大根。 今日、持参した酒のつまみは、昨晩の中華の残り。 「チンジャオロース」「鶏肉とカシュナッツ炒め」「マーボー豆腐」全て自作品。 おにぎり3個(おかか・しゃけ)は、海苔とおぼろ昆布で巻いた。 食後のコーヒーを沸かす。 私は、花より団子のほうである。 眠くなってきた。 「蜥蜴」が隣のテーブル下から出てきて、おばさんが「キャー・キャー」。 私も「トカゲ=山の言葉で昼寝の事」する。 日当たりの良い芝生に移り、輪行袋のシート(フライシートを代用)を広げて、ジャケットを着て、ザックを枕に転寝する。 13時過ぎに起きだして、下山する。 フルブレーキで、体重をサドルの後ろにずらして、裏道を下る。 かなりの悪路であるが、面白い。 途中で、男の子が運転する空のキャタピラー運搬機を追い越す。 ガードレールもない、山道。 道幅1〜1.5Mくらいなので、脇をすり抜けるが、正解。 難なく、和田峠に出る。 これからは、舗装路。 対向車に注意して、コーナーを攻めて下る。 分けなく、陣場高原下バス停を過ぎる。 上りの自転車に「同好者である合図」する。 返答が来る。 このまま、八王子か高尾の駅まで、往復するのは芸がない。 北浅川沿いに下る。 整備されていない土手道を行く。 途中の神社で休憩。 太い欅が途中で2本に別れている。 夏には、大きな木陰ができるに違いない。 自動販売機にいると、クラクションが数回。 誰かと、傍にいた若い奥さんと見回す。 軽自動車の運転席に、赤ちゃん。 若い奥さんが、飛んでいった。 「将来、運転が上手くなるよ。」と私。


笑う、奥さん。 昼下がりである。 土手道を迂回や引き返しを繰り返しながら、北浅川を下る。 八高線や中央線を越える。 多摩川との合流部に出るが、橋がない。 1KMほど上流に戻る。 買い物帰りのオバサンが嘆いていた。 普段通らない道を、来たのだろう。 私に言われても、困る。 大分、疲れてきた。 京王線の鉄橋が見えた。 駅も近い。 中河原駅から、またもや輪行。 座れた各駅停車の普通電車で帰る。







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