------------------------------------------------------------------------


【生藤山】





生藤山                  

日時:平成17年2月5日(土)8:30〜16:20
行程:上川苔〜浅間峠〜熊倉山〜軍刃利神社元社〜生藤山〜醍醐丸〜陣場山〜栃谷〜藤野

奥多摩山塊の笹尾根(三頭山⇔高尾山)の未踏区間(浅間峠⇔陣場山)に出掛けた。
陣場山を目指し、例の「茶屋」で雪見酒・富士見酒の目的もある。
五日市駅発 数馬行きバスの時刻が7:40。
遡って、5時50分頃に家を出る。三日月が出ていた。今日も晴天のようだ。
ネットで調べたとおり、乗り継ぎも良く、拝島駅で7:11発の電車に乗れた。
登山姿である老夫婦の隣に座り、早速話し掛けた。
「おはようございます。今日は、どちらに行かれますか?」とマスクを外さずに聞いた。
但し、目に笑みを浮かべながら。
一瞬、戸惑いの表情が出たが、私の目に安堵してか、
「今日は、浅間尾根に行こうと・・・。」と返事があった。
世間話をすると、伊勢原にお住まいで、今日は一番電車に乗って来たとの事。
ご主人は、月2回くらい山に出掛けるが、奥さんは週2回の時もあるとか。
数馬行きのバスは、中高年ばかり15名ほどが乗り込んだ。
別れの挨拶をして、上川苔で降りる。
他に中年男2名が降り、時刻は8:30であった。
日陰の登山道には、雪が凍っているが、杉の葉などが積もり、思ったほど滑らない。
男性2名は、単独行でロングスパッツを付けている。
アイゼンもロングスパッツもザックの中にあるが、踏み固まっており、必要はまだない。
但し、ストックは短めにして突き刺して、スリップしないようバランスをとる。
コゲラが「カッ・カッ・・・」と甲高い音で、木を叩いている。
探していると、飛んでいった。
9:25浅間峠着。誰もいない。
テルモスのコーヒータイム。チューブ入りのコンデンスミルクを吸い、口の中で混ぜる。
風もなく、登りは暑くなる。
上着2枚は脱いで、ザックの両脇に付ける。
直ぐに、熊倉山方面に向かう。
トレースが、しっかりあるが、滑りやすい箇所は、「蹴込み=ケコミ」で進む。
「小春日和」のように、温かく感じる。
小ピークを幾つも乗り越し、やっと11:10「生藤山」に着いた。
大休止とする。
「あんかけ海鮮ラーメン・ラー油付」「茶豆=枝豆」「キムチ=牛角の」「納豆=青海
苔・おかか付」「スルメ」をつまみに、しそ焼酎のお湯割り3杯(小コップだけど)。
呑み食べ終わる頃、親子連れが登って来た。
若いお父さんが、10歳前後の娘さんを、「ゲーム」「漫画」と「お菓子」で釣って、
連れて来たとか。山には、貴重な若い親子である。
11:50生藤山発。
「連行峰」辺りで、15名くらいの中高年パーティが、待っていてくれた。
よくある事である。
しかし、先頭の「M・・・山の会」の名札を付けたオバサンに、
「アイゼンを付けるべきでしょうか?」と聞かれた。
どうしょう!
かなりのお年を召した人たちである。
「アイゼンを付けると、爪の分だけ足を高く上げる事になり、疲れますよ。」とか
「足を擦ったり、ズボンに引っ掛けると、転びますよ。」とか
「だけれども、アイゼンを付ければ、滑らずに安定はしますよ。」とか
「トレースの脇の柔らかい雪を強く蹴ると、安定はします。」とか
「何だ、この会は!」と思って来て、最後に、
「リーダーの判断で決めれば・・・。」と言った。
後ろの方から、「アイゼンを付けて、練習したい人は、付けたら良い。」と言い出した。
「では、失礼。」と、トレースから退かないので、脇を抜けた。
山岳会も、色々のようだ。
たぶん雪上訓練も、していないのであろう。
クラストしているところで、滑落したら、どうするの?
高尾・陣場山塊だけど、されど厳冬期である。
醍醐丸などの巻き道を進み、13:50陣場山頂着。
例の「茶屋」は、雨戸が閉まり、営業していない。
少し下がったところの、「S屋茶屋」に行く。
親父さんが、瓶ビールと手作りの沢庵漬を持って来た。
「トメさんの茶屋」は、理由は不明だが、今日は休業とか。
「栃谷の湯は、どう?」と、更に聞くと、「鉱泉で、沸かしなおしで、1200円。」
「温泉病院の湯が良いって、評判だけど。」と私。
「いいよ。湯船は小さいけど、湯量豊富。150円が町税になるけど。」
専用バスがあるらしい。
今日は、藤野方面に下る。高尾山方面に50mほど降りると、分岐がある。
かなり下ると、日当たりの良い畑が広がる。
作業服のおじさんに、「畑の網は、猪除けですか?」と聞いた。
「猪もいるけど、猿がヒドイんだ。」と、真剣に話を始めた。
「都民の森」や「高尾山」から逃げ出した、猿の群れが「柚子」「野菜」「キウィ」を
襲うとか。
猟師も、猿は撃ちたがらなく、役場も捕獲しても、山に返すだけである。。
「動物愛護団体」とかが、猿の駆除にうるさく、本当に困っているとか。
「頑張って下さい。」くらいしか言えずに別れ、更に下る。
確かに、柚子の木が多い。
藤野駅に16:20着。実質7時間くらい歩いた。
次の電車は、約20分後に来た。
柚子を100円で6個買ったので、今夜は柚子湯にして汗を流した。

                      
                      以上

------------------------------------------------------------------------

●Ishi紀行・目次に戻る