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【2007'ゴールデンウイーク後半の旅・浅草岳と粟が岳】



1.	浅草岳:標高1585.5m、豊富な残雪・お花畑・地塘・原生林など魅力が全てある名山
2.	粟が岳:標高1292.7m、別名は、山頭山・三峰山・牛形山・薬師様、意外と厳しい山
3.	食  料
朝  食・・・コーヒー、カップラーメン、バナナ、雑煮
  行動食・・・1.月山の残り
2.手作りサラダパン(ソフトサラミ・チーズ・レタス)、クロワッサン、チョコレート
  非常食・・・特になし。
  宴会食・・・1.納豆、霜降り牛肉焙り焼、鮪かま焼、焼き餅他、かけ蕎麦
2.油あげ焼、海老焼、天麩羅(椎茸・南瓜・牛蒡・海老)、鶏唐揚げ他、焼き餅
         3.鰯缶詰、キムチ、カレー色々他、カップ焼きそば
  間  食・・・もり蕎麦

1.	浅草岳山スキー
日時:5月3日(木)08:30〜15:00頃
同行:イサオ氏、Na氏
行程:五味沢、登山口約500m〜桜ゾネ林道出合約1100m〜林道スキー
天候:快晴、ぶよ多し

急な遊びがまとまり、2日3人で買出し後に東京を出る。
鳥海・月山で余った食料も使い道ができた。
山行での調味料など、余った食材の使い道が意外と困るものだった。
道中で行き先が、「浅草岳と粟が岳」に決まる。
関越道の谷川PAでトンネル湧き水「大清水」を10Lタンクに満タンにして、小出ICで降りる。
守門岳(スモン)南面の狭い林道を上がり、雪解けした最奥の広場でキャンプとなる。
見晴らしが良い場所である。
薪が見当たらないので、七輪の炭火に点火する間に、テントとタープが張られる。
仕入れたビールと旨いつまみが、どんどん無くなり、お湯割りに移わって、夜が更ける。

早朝、軽トラのおじさんがやって来て、身支度しながら暫し雑談。
「蕗の薹」を摘んで、麓の道の駅で販売するとの事。
翌日に寄ると、1袋10個くらいで200円だった。
1時間半くらいで体に巻き付けた手製の大きな袋が、たっぷりと膨らんで降りて来た。
沼津ナンバーのおじさん7〜8人のグループも来た。
守門岳登山と言っていた。
コーヒーの後、カップラーメンとバナナで腹ごしらえして、登山口へ移動する。

行動食を3等分して配る。
登山靴や長靴を履き、ザックに兼用靴を付けた山スキーを付ける。
入山者は誰もいないので、踏み跡が少ない。
植林のない静かな山だ。
直ぐに雪道となり、ルート探しが必要となる。
赤布や幹の赤ペンキを探す。
行きつ戻りつ、時間が掛かったが、面白い。
写真を撮りながらとなり、更に時間が掛かったが、待つ身は辛く面白くないなぁ。


長い休憩

三つの谷を越え、渡渉を交えながら夏道沿いに進む。
ここまで来ると、戻る事は無いようだ。
尾根道となり、日当たりの良い道が続き、雪も消える。
待っていたかの様に、高山植物が咲き出した。
尾根の両側は深い谷となり、山肌は雪景色である。
「絵」になる場所である。
本腰を入れた撮影となり、分かれて進む。
再び雪が出始め、40分待った。
待った、参った。
?林で急坂となり、急に林道に出た。
地図には「桜ゾネ」とある場所である。
ここから大きく迂回する長い林道をスキーで滑ろうと、身支度する。
浅草岳の西面をトラバース(横断)するので、上部からのブロック雪崩を常に注意する。
林道は完全に雪に埋まっているが、道路の付け方で判断する。
何箇所か、ブロック雪崩が林道を塞ぐ。
Na氏と私は約90cmのショートスキーで、イサオ氏は約160cmのスキーである。
傾斜の緩いこの林道では、ショートスキーの滑り悪く、凹凸を良く拾う。
踵を浮かして、蹴りながら下るが、凹凸でバランスが崩れやすい。
左右に体重を掛け続けると、推進力が出る。
直滑降の連続で、太腿の筋肉が痛む。


林道滑り

ショートスキーは傾斜があり、木立がある斜面に有効である。
最悪に近い滑りである。
更に沢筋で雪が消えている場所では、板を外す事も出てきた。
Na氏からキーを預かり、車を回収して林道終点まで運搬する。
ジャンケンでイサオ氏が靴を履き替えて、即時車に向かった。
私は、荷物番。
2人のスキーの雪落としや上着を着て待つ。
今日は待つ事が多い。
約25分で車が戻ると、Na氏も合流した。
栃尾の日帰り温泉で汗を流す。
2.	粟が岳登山
日時:5月4日(金)08:00〜14:00
行程:加茂貯水池登山口約250m〜山頂1292.7m(往復)
天候:快晴、真夏の気温、ぶよ多し

加茂市への移動と食材買出しと温泉入湯で、宴会開始が20時を過ぎた。
地元酒屋で追加の買い物し、水を10Lもらった。
また、七輪調理する。
まずは、Na氏がよく親戚から送られると言う、ご推薦の「油揚げ」の炭火焼きに生姜・葱乗せ。
この地方では、厚揚げくらいの厚さの油揚げが名物。
中身が締まり、薄く焦がして熱いうちに食す。
香ばしい醤油の匂いが鼻腔を抜け、パッリとした表面としっかりした歯ごたえのある中身と生姜と葱との薬味が口の中で混ざり、実に旨い。
1尾10円の海老を殻のまま、網焼きする。
赤く色が変わり、各自が熱々の殻を剥く。
Na氏が軽く火傷する。
これも旨い。
醤油と生姜で下味した地養鶏に粉を振り、15個くらい唐揚げする。
これも旨い。
合間に納豆。
今度は天麩羅。
昼間の疲れが温泉で和らぎ、酒で更に和らぐ。
お開きは、日付が変わってしまった。

日帰り登山客の車が夜明けから増えだした。
コーヒーと雑煮で済ませる。
サラダパン等の弁当作りして、1人分毎に袋に分ける。
水1Lと小ポットとコーヒーもザックに入れる。
2人はタープとテントを撤収して、車の中へ。
車に15時集合として、キーを預かる。
朝からもう熱い。
20台は駐車している。
まだまだ、車が来る。
ダムの堤を渡り、対岸に登山口がある。
のっけから急登。
細かく休む度に、上着・ズボン・スパッツを脱ぐ。
もう脱ぐ物がない。
ポケットが多いオーバーズボンをたくし上げるしかない。
尾根に出ると、視界が更に良くなる。
4合目あたりで、撮影隊と別れ、山頂を目指す。
登山口に1合目の標識があり、分かり易い。
地元の登山者と話しながら登る。
8合目(1049m粟が岳ヒュッテ)手前に20mほどの岩場があり、慰霊碑らしきものもある。
岩場には足置きのために、凹状にへこんでいる。
更に鎖やロープもある。
アルミ製梯子も数多く掛けてあった。
小屋の周囲に残雪が残る。
尾根の左側が吹き溜まりとなり、日陰も多い。
9合目(北峰)の直下に巨大なクラックが入った残雪が見える。
歩き易いが、近づかない方が良い。
11時頃に山頂に着いた。
ざっと50名はいる。
95%が50歳以上だろう。
大宴会しているグループもいる。
ビールでサラダパンを食す。
旨い。
気温が高いが、ホットコーヒーを入れる。
旨い。
地元山岳会が荷揚げした、展望標識や鐘付ステンレス標識もある。
愛されている山だ。


粟が岳北面の残雪

11時半、下山開始する。
8合目の手前で、右足を擦っている、赤シャツの50台男性が座り込んでいた。
聞いてみると、筋肉がつったそうだ。
「伸ばしたりした方が良いですよ。」と、返す。
下りのためには、ストックが有効だ。
岩場を注意して降りる。
半袖の腕が焼ける。
1Lの水も飲み干した。
60歳代のカウベルを付けた、元気なおじさんに抜かれる。
14時駐車場着。
車の窓を全開して、車内の熱気を逃がす。
カウベルおじさんは隣に駐車していて、寡黙で実直だが、2〜3話をして車を出した。
洗ったタオルで汗を拭き取る。
銀マットを車の陰に敷いて、休んでいると、ちょうど15時に2人が降りて来た。
反対側のセダンから、元気のいい女性達の声が聞こえたが、登りで強かった人達だった。
赤シャツおじさんも仲間と、元気に降りて来た。


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