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【元気なおじさん達】









メンバー:N氏・・・プロ級の腕前を持つ植物写真愛好家、電気技師、ショートスキー
     Nishi氏・外遊びの達人、車部品販売業の社長、テレマークスキー
     鈴木氏・・さすらいの旅人、毎日更新のHPも続いている植物写真家、山スキー
     私・・・・出好きな焚火愛好家、EV更新営業マン、ショートスキー
行き先:上越、谷川連邦、平標山(タイラッピョウ)の山スキー
行動行程:4月8日(金)22:30集合、買出し後、車で出発
       9日(土)01:30山麓駐車場
            03:00宴会後、就寝
            06:30起床
            08:30出発
            12:00平標山の山頂
            14:30快適な山スキー、駐車場着
            16:00日帰りの湯
            19:30着             (時間はアバウト。)

中年遊び隊に、大学時代の友人であるNishi氏が加わり、残雪の山スキーを楽しんだ。
最近、毎週のように出掛けている私と、この冬は仕事オンリーな3人は、同世代。
どっぷり、中年である。
ハードになりそうな計画に、怪我もなく遊ぶ事ができるかなぁ。

山スキーの兼用靴が足になじめず、出掛ける週の前半にIスポーツ店に持ち込んだ。
小指の付け根が、当たるのである。
インナーブーツの一部を若干広げたが、イマイチ良くない。
外靴の中に入れた手動式ジャッキで、強引にプラスチック靴を押し広げる。
と、同時にドライヤーの熱で、柔らかくする。
スプレーをかけて、冷やす。
ガタイのいい店員が、慣れた手付きで修繕する。
こういう「クレーム」がありそうな様子。
バーゲン品だが、イタリア製である。
靴しか履かないイタリアンと下駄が似合う日本人との、足型の違いか?
輸入品でも、最近は日本人の足型で作ると聞くが・・・。
平均的でない、足を持ったからか?
長年、足を虐めたので、甲にタコ・踵にも肉刺ダコ、そしてダンビロになってしまった。
「これで、具合を見てほしい。」と言い、足を引きずる店員は「テレマークで骨折し、病
み上がりで・・・」と、啼きの言い訳か。
これから山スキーに行くのに、驚かす事を言う。
半年前のレシートがあり、無償サービスで済んだ。当たり前であるが・・・。

目的の平標山は、標高1983.7M、高低差は約1000M
N氏ご推薦の山である。
久し振りの山である、Nishi氏からその北方にある日白山(ニッパク)1631M、高低差約
700Mでは?と、弱音?が出たが、結局平標山となる。

集合後、現地のコンビニには「酒」が置いてないと、N氏からの助言により、即買出し。
「酒」を飲まないNishi氏には、ノンアルコールビール。
我々は、缶ビール2組と紫蘇の焼酎1本。
宴会用に、「おでん」「枝豆」「漬物」「キムチ」「納豆」。と、油っこくないものばかり。
朝食は、キムチうどん。
行動食は、食パン・ソフトサラミ・レタス・マヨネーズ。
8枚切りを2斤なので、4回戦できる。
あとは、ドリップコーヒー、チョコレート、500CCのペットボトルの水など。
運転手さんのN氏には、コーヒーとお茶。
レジのお姉さんに、割り箸もらう。
谷川岳PAには、天然水があるので、空のペットボトルに詰める。
有名な「大清水・・・」である。
JRの駅で売っているのと、同じ原料。
山麓の駐車場に1:30頃に着いた。
が、雪が多く駐車スペースが狭い。
先着の車が5〜6台、テント1張りもある。
1台だけ横を向いているので、スペースを取っている。
端にテントを張り、前方に車を止める。
さぁ取り合えず、運転者のN氏に、ご苦労さんのビールである。
このまま寝る訳には、いかない。
つまみが出て、何時も鈴木氏がテルモスに、お湯を用意してある。
「お湯割り」である。
周りに気遣って、「ヒソヒソ」話で、宴会が続く。
今回のテント場は、アスファルトの駐車場なので、焚火はなしである。
3時頃に鈴木氏が、「もう、寝ようぜ。」と。
ゴアのテントに4人は寝られるが、Nは自分の車に「ベット」を作り、そちらに行く。

5:30頃から、ぞくぞく到着の車で目が覚めるが、起きる気はない。
6:30頃、めずらしく寝起きの良くない鈴木氏が、「駐車スペースでモメルとマズイから、起
きて車を移動しようや。」と声が掛かる。
我らの車ともう1台が整列していない。
快晴で、風も弱い。
15台くらい着ている。
ほとんど、中高年である。
朝食用に、おでんの残り汁にショー油を足す。
冷凍のさぬきうどん3ケと割ったモチ4ケとキムチと残った漬物を入れる。
さっさと、朝飯を作り、テントを移動しながら食す。
駐車場からアイゼンを付けていた完全装備の中高年夫婦を見て、Nishiiが、
「何で、此処からアイゼンを付けているんだよ。」
と、聞こえるように言う。
我々は、ハラハラした。
バスの中でも、アイゼンのままで乗る輩もいるらしいけれど・・・。
「言ってやらなければ、判らないからだよ。」と言うが、あからさまには、どうかなぁ。
大方の車から、他のパーティが出発した、8:30頃に我々も出掛ける。
除雪した別荘地の中の乾いた岩魚沢林道を、4〜500Mくらい進む。
林道は雪道になり、山への入口だ。
雪の林道をやはり約500M歩き、無名の尾根に取り付く。
左側には滑ろうとする、大きな斜面が見える。
踏み跡もあり、残雪なので絞まって、歩きやすい。
Nishi氏は、初めからシールを付けたテレマークスキーを履く。
革靴のスキー靴を、板の靴固定金具に入れ、ワイヤーを踵に掛けて、前のレバーで絞める。
斜面でも足を滑らすだけなので、楽とか。
我々はザックにスキー1式を付けて、山靴や長靴で登る。
雪に潜ればスキーを履くつもりだが、潜らないので靴で登る方が、早くて楽である。
3人揃って、同じ兼用靴であり、それは登りにくい。
歩行の切替用レバーがあるが、はっきり言ってスキー靴なので、キツクで痛むのである。
4本目で、尾根に出た。
眼下には、平標山ノ家の屋根だけが見える。
360度の眺望だ。
遠くに、浅間山の噴煙も見える。
私は絶好調で、他の3人はちょっと、お疲れ気味。
北方の山頂に進む。
傾斜は緩くて、ザラメ雪。
坪庭地形と地図にある。
高山植物の宝庫とか。
今は、這松の先だけが見える。
好天なので、登山者が20名くらいいる。
半数以上が、スキーを持って来ている。
遅れ気味の3人を待ち、下降点のヤカイ沢の鞍部に向かう。
鞍部から、斜面が見えないくらい、急である。
右側の斜面は、全層雪崩の跡や雪面の亀裂や尾根には雪庇(セッピ)が見える。
左側は、地肌が見えている。
幅300Mくらいの斜面は、べったり雪が残っている。
若い頃、グリセードで下った、北アルプスの剣岳にある、平蔵谷の上部よりはマシである。
3〜4回戦目の行動食を取る。
戦う前の緊張感が漂う雰囲気があった。
食事もさっさと済ませて、身支度する。
雪面の亀裂が気になり、皆より先にショートスキーで下る。
アイスバーンはなく、一気に快適に下る。
止まると、上部を見る癖(雪崩の警戒)が出る。
緊張している、自分がいた。
皆はまだ来ないらしい。
安全と思える場所まで、かなり下る。
豆粒くらいの人影が見えた。
そのかなり上部には、例の亀裂が見える。
ケータイを掛ける。
苗場スキー場などが近いので、アンテナが立つ。
呼び出し音がするが、3人とも出ない。
あとから聞いたが、3人とも「太ももがつる」状態だったとか。
2〜30分待ったら、疲れた3人が降りて来た。
テレマークの達人のNishi氏もスキーの巧いN氏も「つった」とか。
落とした、デジカメも見つかったとか。
鈴木氏は靴が合わずか、かなり「よれて」いる。
靴修繕の情報を事前に伝えたが、まだ直してないのが原因の一つのようだ。
雪上キャンプして、雪上訓練している20名ほどの団体がいた。
1000Mを4時間掛けて登り、山スキーは真面目にやれば、30分くらいで降りられる。
14:30頃、全員筋肉疲労はあるが、怪我もせずに無事に降りて来た。
近くの「宿場の湯」に行き、汗を流す。
花粉も落とせた。
N氏が、「帰りの運転もするよ。」、との好意に誰も異議なく甘える。
鈴木氏のパソコンで、早速滑降しているデジカメ写真をスライド映写で鑑賞する。
関越高速もスイスイで、夕食に間に合う。
寝不足なので、明日の筋肉痛がない事願い、早寝する。




ブナの尾根道の登り







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