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【晩秋の苗場山】





日時:09年10月17日(土)07:00〜14:00
場所:上越、苗場山2145m
行程:町営駐車場〜和田小屋〜下ノ芝〜中ノ芝〜上ノ芝〜小松原分岐〜神楽ケ峰〜雷清
水〜お花畑〜苗場山(10:30〜11:00)
水場:雷清水

手頃で未登の山々を探すのも楽しみの内である。
今年6月の北ア立山周遊から、久し振りの山行であり、「手頃」を重視したい。
欲張って、「越後駒ケ岳」も翌日の候補にするが…。
苗場山の手前までは、以前4月の山スキーでN氏と回遊した処であった。
山頂が水平の高層湿原で重厚な苗場山が、大変印象的であった。
前夜、出掛けに3ヶ月放置した愛車オデッセイ(14年目)のバッテリーが上がる。
免許更新を辞退した義母所有の新車マーチの燃費が良い(20km/L)ので常に借りており、
オデッセイ(高速10km/L、街中6km/L)は最近は殆ど使わなかった。
愛車を放置した報いか?
電磁ロックの不備(カチャカチャ異音がしていた。)で、電池の消耗かも知れない。
ブースターケーブルは、二男(富山ナンバーの中古コロナ)にあげてしまっていた。
中野と新宿のドンキで探し、2980円の出費。
オートバックスだと半値か。
23時、妻に協力願い、やっとエンジンが廻った。
深夜であり近所への迷惑を意識して、脇の通りにドアをロックし、暫く充電する。
2時間のロスで、やっと0時出発。
関越谷川トンネルの手前で、天然水を確保。
湯沢ICを経由して03時30分、山麓の町営駐車場に着いた。
登山ツアーのマイクロバス1台の他に、10台ほどが既に止まっていた。
今回は車中泊である。
寝心地を良くするために、巾20cm厚さ4cm長さ2mの板3枚と台3個で寝床を造る。
シートを倒して、30秒で完成。
カーテンを閉めて、即シュラフに潜り込む。

ドアの開閉音で起きる。
06:30である。
曇天だった。
気温は低い。
午後から雨の予報らしい。
飲みかけのミルクコーヒーを暖めて、身支度する。
テルモスにお湯を入れ、空いた500mlのペットボトルに水も詰める。
07:00出発。
和田小屋へは登山道経由で登る。
20分ほどで和田小屋着。
リフト小屋脇には、横浜・湘南の乗用車が2台駐車していた。
スキー場を斜めに横切り、登山道に入る。
湿った石ころの沢沿いに急登となる。
新潟県の標識が整備されている。
山麓は紅葉。
花の季節は200種を誇る山塊らしいが。
この時期は、皆無。
「○○ノ芝」付近は、休憩場があり、木道などが
新しく整備されている。
小さな銘板には、平成21年施工とあった。
早朝であるのか、登山者は少ない。
静かな山歩きを満喫する。
食欲はあまりないが、多く用意した間食を食す。
杏のドライフルーツが旨い。
好物の多胡麻煎餅を齧り、腹の足しにする。
やや風が吹き、休むと発汗しているので、冷える。
早々に歩き出す。
春山で山スキーの時の景色とかなりイメージ違う。
小松原分岐からは、未知の道。
程なく神楽ケ峰。
股すり岩を下り、更に下ると、名水「雷清水」。
アルミのコップと、茶漉しがある。
甘露・甘露。
向かいの大きな苗場山は、両側が切れており、
積雪期にはザイルなど必要な斜面だ。
鞍部までかなり下る。
南東からコルを抜ける強風。
これから高度差250m登り。
慎重に岩場を越える。
今日の核心部はここらしいが…。
私にとっての核心部は、別にあった。
大キジに触りそうになった時だった。
飛び出すように、頂上台地に出る。
まるで、「失われた恐竜」か「ギニア高地」か。
野球やサッカーが何面もできるような平地。
北アの雲ノ平より広いようだ。








小屋が2軒あり、手前の避難小屋の奥に、三角点がある。
流石に携帯の電波は届かない。
20名〜30名の登山者がいる。
この山の特性なのか、若い女性が目立つ。
熟年者が多い昨今だが、「花」の時期を迎えていて、彩りが宜しいようだ。
高山植物は枯れたが、花盛り。
浮かれていても、いられない。
小さな低気圧が通過する今日は、早々に退散が良いようだ。
岩場を丁寧に降りれば、快適な下山路。
充分に満足できた山である。
スキー場を見渡せる神楽ケ峰から、二男がいる富山へメール。
2DKに一人で住むので、部屋は広い。
予定が無ければ、夜半に着くので、泊まるよと。
了解が取れ、足取りも軽く?急な下り道を辿る。
湯沢から富山まで約300km、4時間か。
下山後は、「風呂か温泉」、「遅い昼飯」、「仮眠」と思いつつ長い下りだった。
片手のストックを突きながら、濡れた木の根や赤土は滑るので、気を使う。
捻挫でもしたら、大事になると。
乾いた石伝いには、往年のように飛び下るが、長くは続かない。
やっと、和田小屋に下り、ダラダラと舗装路を重い足取りで更に下る。

越後駒ケ岳は、アッサリと諦めて、明日は「オフ」と決めてドライブを楽しむ事に。
越後三山と八海山を右手に眺め、北陸道のPAで仮眠。
それから、二男より長男のビックニュースを聞く事になる。





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